日本のエネルギー分析: 日本の「包括的な小売電力市場メカニズムを世界で初めて開発」

07-12-2020

日本のエネルギー分析: 日本の「包括的な小売電力市場メカニズムを世界で初めて開発」

 

  • 日本のエネルギー分析: 日本の「包括的な小売電力市場メカニズム」

 2020年527日、太陽光発電協会(JPEA)は日本2019年の第4四半期(202013)2019年度太陽電池出荷台数のデータを発表した。

 それによると、日本2019年の太陽電池モジュールの総出荷量は約6430mw、昨年より109%増加した。

 また、2019年度の太陽電池モジュールの国内総出荷量は去年の111% 、合計6113mw である。

下図のように、総出荷量と日本国内出荷量は2014年から減少傾向にあったが、2017年度以降は徐々に少しずつ増えてきた。

 2019年度も前年度に比べで増加した。


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 2018年の四半期ごとに比べ、2019年の四半期ごとの総出荷量と国内出荷量も増加していた。


  • 日本と海外の太陽光発電市場の対比

 全体を見ると、日本の太陽電池セルの総出荷量は約1591兆キロワット、前年同期比103%増した。

 日本国内モジュール出荷量は約152mw (前年同期比106%)、海外出荷量は63mw (前年同比58%)と落ち込んだ。

 太陽光発電モジュールの総出荷量は、日本メーカーが約690mw (前年同期比85%)と、前年同期を大きく下回った。外国企業は約901mw (前年同期比13%増加)と、前年同期を大きく上回った。

 日本企業外国企業の合計出荷量比率は4357で、外国企業の出荷量が国内企業を追い越した。国内生産/海外生産比率は21:79と、2019年度第3四半期に比べて海外生産の比率が減少している。

 太陽光発電モジュールの日本国内出荷量は約1528mwで、前年同期の106% である。

 用途別で見ると、住宅用途が約224mw (前年同期比81%)で、前年比で減少幅が小さくなく、全体の8割を占める非住宅用が約1304mw (前年同期比112%)と、前年同期を上回った。

 非住宅用途の内訳は、一般事業用途が約421mw (前年同期比70%)、発電事業用途が約883mw (156%)

 それに、経済産業省は未建設の発電所に対する規制を強化し、201911月に「一定期間で稼働ない場合はFITの権利を失効させる方針」を提出した。

 これにより、太陽光事業者はFITの権利が失効する前に発所の建設を加速させ、太陽光パネルの供給を増やす運動も広がっていた。

 データによる、住宅用太陽光発電は前期に比べてやや減少したが、法人など非住宅用向けは約13%増加した。

 非住宅用では、未稼働が多いメガソーラー(模太陽光発施設)など500キロワット以上の大型設備が約21% 増えた。

 ただ、現在新型コロナウイルスの影響で世界経済は停滞している。新規太陽光発電所の建設のスビートは遅くなる可能性があり、太陽光パネルの出荷量も減少傾向がある。

 

  • 「包括的な小売電力市場メカニズムを世界で初めて開発」

  東京都新宿区にある早稲田大学と科学技術振興機構(JST埼玉県/川口市)は今年5月25日で「包括的な小売電力市場メカニズムを世界で初めて開発(~システム制御理論に裏付けられた、多様な需要家のリアルタイム分散実装が可能に~)」を共同発表した。

 「包括的な小売電力市場メカニズムを世界で初めて開発」は各地の電力事情や電力利用者の意向を反映しながら、最適な電力需給調整を実現する包括的な小売電力市場メカニズムを目指す。

 

  • メカニズムと技術的特徴

  開発に当たっては、主に経済分野で取り組まれる市場メカニズムとシステム制御分野で開発された最新の分散最適制御の理論を電力分野に応用することで、各地点の電力状況や電力利用者の意思を反映しながらリアルタイムで最適な電力需給調整を実現する小売電力市場メカニズムの枠組みを構築しています。

 送電系統の市場設計と配電系統の市場設計を分離して行える点も実応用に展開しやすい仕組みです。

 この技術により、家庭やオフィスビル、太陽光発電や小型発電機をはじめとする分散型エネルギー源、蓄電池により生じる各地点の電力の過不足を、各地点の電力利用者の意思を反映しながら、近所とのコミュニケーションだけで物理的制約を考慮した配電ネットワーク全体で経済的に最適融通する方法を、市場メカニズムに基づいて技術的に可能にします。

 電力利用者の分散意思決定の下で高速約定が可能なアルゴリズムを用いることで最適解への収束を理論的に保証しています。

 また、数値解析ソフトウェア MATLAB によるシミュレーションを用いて、実際にある日本の配電系統を模擬したモデルと米国電気電子学会配電系統モデルを用いた実時間実装の可能性を詳細に検討しています。

 日本の配電系統モデルでは、デマンドレスポンスの効果として市場導入前の電力消費量に比べて約 5%削減できることが明らかになりました。

 本研究成果により、米国や日本で実現可能な小売電力市場を含めたリアルタイムで行う市場運用基盤モ デルの仕組みを提案しています。特に、卸電力市場の詳細なモデルを仮定していないことから、本提案メ カニズムは現在の日本で進められている卸電力市場の価格決定メカニズムと組み合わせることも期待できます。


  • 適正な価格を提示する 

 太陽光発電や蓄電池などの分散型エネルギーが普及するにつれ、エネルギー管理システムの技術の支援を受け、消費者自身を好みなエネルギー消費方式を選択することもできる。

 また、このシステムは絶対公平なシステムとして、電力の過剰や不足を常に調整を行いる。

 それ以外合わせた電力卸売市場も設計している。

 一方、アメリカの電力システムでは、顧客に直結する小売電力市場のルールやリアルタイム運用の枠組みは、これまで十分に検討されていなかった。

 現在建設中の日本国内の電力市場では、将来的に小売電力市場の枠組みが電力システム機構設計の議論のテーマになるのは間違いないとする声が少なくない。

 このような十分なインフラシステムが整備された状況を仮定しても、小売電力市場の実装化に向けて、停電を回避する物理的制約の考慮、各地点の短期的な電力量の変化への適応、市場参加者の自由な意思決定の保証、卸電力市場との連携などの問題を解決する必要があります。

 このため、今回の研究グループは、配電系統上にある各地点の電力量に対する適切な価格提示を行う包括的な小売電力市場を世界で初めて提案しました。

  次の図に、リアルタイムで実行される提案された電力市場の概念図を示します。

  各ポイントの小売価格は、卸電力市場の価格と、その時点で必要とされる各ポイントの計画需給の差に基づいて決定される。

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 各ポイント周辺との情報交換を継続し、最適な小売価格を決定するとともに、各ポイントの計画電力量や小売電力市場を最適化する。

 今回の「総合小売電力市場フレームワーク」というコンセプトの導入は、将来のエネルギー関連の一次市場および二次市場の活性化に向けた土台を築いたと言える。

 今後、 vpp などブロックチェーンを活用した技術が成熟していくことを考えると、ブロックチェーンを活用して差益を稼ぐ市場はなくなりそうだ。

 

 

*本文はブログ作者「PVジャパンブリッジ」により転載・翻訳した文章である。

元サイト(中国語):「日本能源解:日本的合零售力市框架” (qq.com)

*参考資料・出典:「共同発表:包括的な小売電力市場メカニズムを世界で初めて開発~システム制御理論に裏付けられた、多様な需要家のリアルタイム分散実装が可能に~ (jst.go.jp)


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