太陽電池アレイの配置計画
一 全体配置計画
1. 作付面積、農業機械などの進入路や走行ルートを考慮して、太陽電池アレイの設置範囲、基礎および支柱の位置を決定する。
2. アレイ面および架台の梁の高さは、下部での農作業に支障がない十分な高さを確保する。
3. 隣接農地の日照および用水路・道路などの利用に支障がないように配置する。
基礎や支柱の配置によって、作付面積が大幅に減少しないようにする。トラクターなどの農業機械の使用が想定される場合には、農業機械の進入路、走行ルート、転回スペースなどを考慮して基礎や支柱の配置を決定する。アレイ面および架台(梁)の高さは、効率的な農作業の環境を確保するため、農業機械の高さや作業者が立って作業を行える高さ(最低地上高が概ね 2 m 以上)を考慮して設定する。さらに、太陽電池アレイの設置によって用水路や隣接道路などの利用に支障がないように配置する。
二 アレイ面の傾斜角と離隔距離(遮光率と農作物の関係)
1. 農作物への日照と発電特性の両面からアレイ面傾斜角と離隔距離を設定する。
2. アレイ面の角度は、発電特性だけでなく、風圧荷重、積雪荷重への影響も考慮して設定する。
3. アレイ面の離隔距離は設置場所の緯度を考慮して、下部農地での日照が十分に確保できるように設定する。
4. アレイ面からの雨だれが農作物への悪影響や農地の洗堀を引き起こさないよう、アレイ面の大きさや配置を決定する。
アレイ面、架台、パワーコンディショナなどの日影が隣接農地での農作物の育成に悪影響
を与えることがないように配慮する。農作物と遮光率の関係については表 6-1 が参考になる。なお、遮光率の定義は文献によって若干異なる場合があるが、ここでは図 6-1 に示す太陽電池アレイの外郭平面積に対する太陽電池モジュールおよび支持物などが占める平面積の割合とした(下図参照)。